今回は,私がこれまでに使用してきたデジタル一眼カメラのボディを紹介します。
カメラを購入する際は,「どのカメラを選べばいいの?」「どういう基準で買い替えるの?」というのは大きな悩みだと思います。
写真を撮り続けていると,どうしても「今の機材では超えられない壁」にぶつかる瞬間がやってきます。
「もっとこう撮りたいのに,撮れない」「あと少しこうだったら…」
私のカメラ選びも,まさにそんな撮影現場での「悩み」や「失敗」を解決するための選択でした。
私がこれまで辿ってきたデジタル一眼カメラの変遷と,その時々で「なぜそのカメラを選んだのか」という理由を知ってもらうことで,皆さんのカメラ選びのヒントになれば嬉しいです。
EOS 60D ー最初のデジタル一眼レフー

一眼レフ特有の「ボケ」
私が初めて購入したデジタル一眼レフカメラはCanonの「EOS 60D」でした。
当時,私が憧れていたのは,センサーサイズの大きな一眼カメラ特有のふんわりとした「背景ボケ」のある写真です。それまでに使用していたコンパクトデジタルカメラでも,撮影条件によっては背景ボケのある写真が撮れることがありましたが,やはり大きなセンサーを持つ一眼カメラでしか出せない被写体が浮き上がるような表現には特別な魅力がありました。
「もっと印象的な写真を撮ってみたい!」という好奇心で一眼レフカメラを購入することにしました。
なぜEOS 60Dを選んだのか
EOS 60Dは,エントリーモデルのEOS Kissの一つ上位に設定されたセンサーサイズがAPS-Cの中級機でした。
最初の一台にEOS 60Dを選んだ理由は,正直に言うと「予算」と「様々な撮影への対応」のバランスでした。
EOS 60Dよりも上位の機種への憧れはありましたが,当時の私には価格が高すぎて手が出ませんでした。
また,多数の設定項目をうまく使いこなせる自信もありませんでしたので,上位機種は私にはオーバースペックだと判断しました。
一方で,入門機ではすぐに物足りなくなるかもしれない…。
そこで選んだのが,APS-Cサイズセンサーを搭載した中級機のEOS 60Dです。
「まだ知識も乏しい自分には,中級機ですら使いこなせないかもしれないけれど,これなら長く使えるはず」と考えて少しばかりの背伸びをして購入を決心しました。
中級機のメリット
- 上位機種やフルサイズに比べて安価
- ハイアマチュアまで本格的な写真撮影を楽しめる機能が搭載されている
- スマートフォンやコンパクトデジタルカメラでは撮れない写真が撮れる
シャチパフォーマンス撮影で感じた限界
EOS 60Dの購入後は大きな不満もなく長く楽しんでいましたが,鴨川シーワールドを訪れて初めて見るシャチパフォーマンスを撮影した際に壁にぶつかることになりました。
「連写が追いつかない…!」「ピントが合うのが遅い…」
ダイナミックにジャンプするシャチの一瞬を捉えようとしても,EOS 60Dではカメラの応答が間に合わず最高の瞬間を捉えきれないと感じました。「もっと速く,もっと確実に撮りたい」という欲求が,買い替えを決意させました。
EOS 5D Mark IV ーフルサイズ機へー

憧れのフルサイズ機
一瞬を確実に捉えるべく選んだのは,念願のフルサイズ機「EOS 5D Mark IV」です。
EOS 5D Mark IVは連写速度が「7枚/秒」。プロ機ほどではありませんが,シャチパフォーマンスを撮るには十分な性能だと判断しました。
既に世の中はミラーレスカメラが主流の状況でしたが,中古もまだ価格が高く,バッテリーの持ちなどにも不安がありました。
そこで,信頼性の高い一眼レフ機の中古美品を選択しました。デジタル一眼レフのフラッグシップ機であるEOS-1DX Mark IIIはさすがに高価すぎるため,一つ下位のモデルであるEOS 5D Mark IVを選びました。
EOS 5D Mark IVの購入は,性能とコストのバランスを考えた「良い選択」だったと思っています。
RAW撮影によるバッファ詰まり
EOS 5D Mark IVは素晴らしいカメラですが,使い込むうちに新たな悩みが出てきました。それが「バッファ詰まり」です。
本格的な写真編集をするために「RAW画像」で記録していたのですが,連写中にデータの書き込みが追いつかず,シャッターが切れなくなる「バッファ詰まり」という現象が起きたのです。
小刻みな連写であれば問題なかったのですが,数秒間シャッターを押しっぱなしにするような連写ではバッファ詰まりが起きました。EOS 5D Mark IVの写真1枚あたりの画像データは,JPEGが約10 MBであるのに対してRAWは約40 MBです。
目の前で素晴らしいシーンが続いているのに,バッファが詰まって撮れない…。このストレスは撮影の楽しさを半減させるものでした。
なぜバッファ詰まりが起きる?
- データ書き込みの仕組み
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画像データは,「バッファ」と呼ばれるカメラ本体の一時保管場所に格納され,そこから順次SDカードなどの記録メディアにバケツリレーのイメージで書き込まれていきます。EOS 5D Mark IVの記録メディアはUHS-1規格のSDXCカードです。
- 記録メディアの書き込み速度
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UHS-1規格のSDXCカードで一番ハイスペックのものでスピードクラスU3となり,書き込み速度の理論値は100 MB/s程度,最低速度は30 MB/sです。
- 画像データ発生量
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EOS 5D Mark IVのRAW画像は約40 MBのため連写時は約280 MB/sで画像データが発生します。発生するデータ量以上の速度で記録メディアに書き込みができない場合は,どんどんバッファにデータが貯まり続けることになります。
- バッファ詰まりの原因
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カメラ本体のバッファに貯めておけるデータ量は有限ですので,書き込み速度(30~100 MB/s)<データ発生量(約280 MB/s)という状況が継続するとバッファが満杯になってしまい最終的にシャッターが切れなくなる「バッファ詰まり」に至ります。
EOS-1DX Mark III ーストレスフリーな撮影を求めてー

デジタル一眼レフのフラッグシップ
バッファ詰まりを解決するために購入したのが、Canonデジタル一眼レフの頂点「EOS-1D X Mark III」です。
EOS 5D Mark IVを選んだ時は「高嶺の花」として諦めたEOS-1D X Mark IIIでしたが,より良い撮影環境を求めた結果,結局はここに行き着くことになりました。
この時もミラーレス機の購入は悩みましたが,私はレフ機独特の「カシャッ,カシャッ」というメカの作動音や,手に伝わる振動が好きでした。
「写真は撮っている時の感覚も大事にしたい」
そんなこだわりと,ミラーレス機が高価だったこともあり,あえてデジタル一眼レフの完成形とも言えるEOS-1D X Mark IIIを中古で買いました。その結果,バッファ詰まりのストレスから完全に解放され,撮影に没頭できるようになりました。
ピントズレによる「失敗写真」
EOS-1D X Mark IIIを使ってシャチパフォーマンスを始めいろんな撮影をしていたのですが,新たな壁にぶつかりました。それは「ピントの失敗」です。
シャチパフォーマンスの写真を撮っている際も,上手くピントが被写体に合っていない写真はあったのですが,シャチパフォーマンスは足を運べば何度もチャレンジすることができるので「また次の機会がある」と割り切っていました。
しかしながら,結婚式や同窓会での写真撮影,副業として請け負うイベント撮影などは違います。これらは二度と撮り直しすることができない「一発勝負」の現場です。
家に帰ってデータを見返したとき,構図やタイミングは完璧なのに肝心のピントだけが僅かにズレている…。そんな「使うことができない写真」があると,とても悔しい気持ちになりました。
「失敗する確率を極限まで下げたい」
徐々にその思いが強くなってきました。
EOS R5 Mark II ー成功率を高める技術革新ー

高い被写体認識への期待
ピントの悩みを解決するために選んだのがミラーレス機の「EOS R5 Mark II」です。
価格のハードルはかなり高い機種なのですが,購入の検討をしている時期に値引きキャンペーン&キャッシュバックキャンペーンが開催されていたこともあり購入を決意しました。
現時点ではまだ本格的な撮影はできていないので使用感はわかりませんが,最新の「被写体認識機能」にとても期待しています。
被写体認識で素早くピントを合わせて食いつくようにピントを合わせ続けられれば,構図やシャッターチャンスに集中できるようになります。
写真の成功率が向上することで結婚式やイベント撮影での素敵な写真が増えることを想像すると少しワクワクします。
ミラーレス機の導入によってレンズマウントがRマウントに変わることへの不安はありましたが,「マウントアダプター」を使えば愛用しているEFマウントのレンズ資産もそのまま活かせるので,安心して導入を決めることができました。
EOS R5 Mark IIを使ってみた感想などはまた改めて共有したいと思います

